Wact
ショボポップパンクの綺羅星、Wact。
Pseudo Hippiesから名前を変えてからの音源は曲数も少なく、
入手も難しい物ばかりですが、そのどれもが眩い輝きを放っています。
特に、「The Best Punk Rock In England, Son」に収録された
「Burnout」は完全無欠の楽曲。イントロからピロピロと鳴らされる単音ギター、
ボリュームを上げるにつれて目立つ録音状況の悪さ、
弱々しい声のボーカルが歌う恐ろしくキャッチーなメロディ。
“僕は24歳の時に既に死んでる。ほんのもう少し必要なだけなんだ”というフレーズは、
今の自分が置かれている状況を顕著に表しているようで何だか泣けてきます。
“ただ眼を閉じて、空の上のルーシーのように飛び去りたい”という部分も印象的。
ここの部分、個人的には、“ただ眼を閉じて、ケミカルドラッグ(*注)でブッ飛びたい”と意訳したいです。
(*注)ビートルズには「Lucy In The Sky With Diamonds」という曲があって、
曲名の名詞の頭文字を取るとLSDになります。この曲が収録されたアルバム、
「Sgt. Pepper's Lonely Hearts Club Band」は、ロックの歴史の中でも指折りの名盤とされてますが、
自分は全然そういう風には思わないです。ビートルズには、もっと良いアルバムがあるでしょうに。
以下の音源以外には、V.A.「Crisis」に「Sex With Your Ex」を収録。
また、「The Mammouth Session」と銘打たれたデモ音源もあるらしいです。
Skimmerとのスプリット・フレキシに収録の「Losing It」を含む7曲入りであるとの事。
ここまで来ると、もはや音源自体がイデアの世界の物であり、
我々が暮らす形而下には存在しているのかすら怪しいですけどね。
上記のデモからカットしてライブで配布したテープもありまして、
こちらは「Emma」、「Planet Ace」、「Frank」の3曲入り。
メンバーのDaveは現在、Junior Achieverというバンドで
KrisはMaximum The Greatというソロプロジェクトで活動中。
Junior Achieverは2007年春にも初となる音源を完成させるそうな。
(2005年10月05日)
追記:2008年8月、カセットも含めてリリースされた全10曲に加え、
デモ音源8曲を付け足したディスコグラフィー盤がリリースされました。
Split With Couch Potatoes(7":Get The Grip)
01.Punk Rock Gurl (Wact)
02.Down At Cafe Sol (Wact)
03.Sunset (Couch Potatoes )
04.Tidemark (Couch Potatoes )
Split With Skimmer(Fliexi:Came Free With Fanzine)
01.Losing It (Wact)
02.Smitten (Skimmer)
The Anthology(CD:Fixing A Hole)
01.Now Say Your Names
02.Punk Rock Gurl
03.Losing It
04.Down At Cafe Sol
05.Planet Ace
06.Would
07.Emma
08.Frank
09.Burnout
10.Sex With Your Ex
Bonus Track From Demos
11.Hard Act To Follow
12.Rocket Ship
13.Sex With Your Ex (Demo Version)
14.Natural E
15.Strung Out
16.Get Wrecked
17.Losing My Cool/Even Die For You
18.I Gotta Go