The Take

FishtakeとしてEPを1枚リリースしてから変名したThe Take。
淡々と曲を紡ぐスタイルはFishtakeの頃から変わらぬところですが、
サビで盛り上がる曲が増えており、緩急の付け方を学んだ感があります。

改名の直後にリリースされた「Propeller」は、非常にストイックで、
要するに、どうしようもないくらいに地味なものの、かなりの好作品です。
中でも、8曲目の「Low Ebb」は非常に良い楽曲。
渋めなイントロの中にもダンサブルなベースラインが華やいており、
サビでの歌い上げるメロディーには温かみがあって、
サルバドール・ダリの絵(もしくはCDジャケの写真)みたいにパラシュートを開く感じ。
また、後にシングルカットされる曲、「Gene Pool Song」も秀逸です。

そして、1stアルバムを遥かに凌ぐ傑作アルバム「Dolomite」は、
現在、最も注目すべきレーベルの1つであるBombed Outからのリリース。
アナログ盤もスプリットEPをリリースしたDetournementから出されています。
全体を通して、かつてのUKメロディックという言葉を彷彿とさせる曲が並ぶ名盤。
自分のお気に入りは、The Jonesを感じる1曲目「Leather Jacket」と2曲目の「Sample Life」、
アルバムの中で最も地味な曲「Laika」に続く、7曲目の「Handshakes」への流れであります。
しかし、それにつけても、締めとなる12、13曲目がそれぞれ6分を超える尺となっており、
深々と進んでいく辺りなどはThe Takeが有する地味さ加減を象徴しているかのようです。

The Takeは、2ndアルバムをリリースした半年後の2007年02月に解散を発表しています。無念。
(2007年04月29日)


Propeller(CD:Household Name)

01.Recovery Bowl
02.New Driver
03.Native
04.Shy Away
05.Gene Pool Song
06.Butterfly Stitches (Gout)
07.One-Three-Nine
08.Low Ebb
09.(*)
10.Dig A Hive
11.Refill
12.Start Young

Gene Pool(CD:Good Clean Fun)

01.Gene Pool Song
02.Voodoo Doll
03.Stress Relief

Split With Night And The City Of Broken Promises(7":Detournement)

01.Ecks (The Take)
02.Agenda (The Take)
03.Dance Of Death (Night And The Cit Of Broken Promises)

Dolomite(CD:Bombed Out/LP:Detournement/Art For Blind)

01.Leather Jacket
02.Sample Life
03.Rubber Pigs
04.Slow Ender
05.Hand Over Fist
06.Laika
07.Handshakes
08.Dover
09.Patient
10.Stay Connected
11.Awake For Hours
12.The Lizard And The Light
13.Who's Right