*初出:偏屈なメトロノーム

こんにちは、ドウドウと言いますです。
自分はThe Best Punk Rock In Englandというサイトをやっておりまして、
そのサイトにて扱っているバンドの音源で日本では流通していない物を入手するために、
バンドから直接音源を購入したり、時にはライブ映像を公開するために許可を求めるなど、
その運営に際しまして英国のバンドとコンタクトを取る事が間々あります。
で、今回、Malegoatのヨウスケ君に海外のバンドとのやり取りについて
実例を挙げて文を書くべしという指令を受け賜りましたので、
まぁ何と言いますか、力不足は自覚しつつも何某かを記述していきます。

まず、サイトで扱っているバンドがイギリスって事なんで
コンタクトを取る際の使用言語は当然ながら英語になりますが、
ドイツだろうがスペインだろうが英語ってのは結構通じますよ。
英語が通じない可能性がイギリスに比して大きくなるのは間違いないでしょうけど。
日々の通販生活では、ドイツやスペイン、イタリア、オランダなどのレコード屋さんから
ブツが届くなんて事も珍しくないのですが、その際にも100%英語を使用しております。
まぁ、買い物をするだけなら大した英語力は必要とされません。
必要となるのはパソコンとメールアドレスと支払いのためのカードくらいでしょうか。
でも、メールを送る相手が好きなバンドのメンバーだったりしたら話は別ですよね。
そのバンドの音源を如何に愛しているかを伝えたいのが人情ってモノです。
たっぷりと愛情が込もったメールなら相手も意気に感じてくれましょうし、
きっとバンドの近況やリリースの予定などの情報を返信してくれる事でしょう。
時には注文した物以外の余禄まで付けてくれるなんて有り難い事もあります。
…いや、これはあんまり最初から期待すべき物ではありませんけど、
今までに自分が貰ったオマケの中には、それはそれは貴重なモノがあった事を付記しておきます。

さて、自らの言いたい事を英語に訳す作業についてなんですが、
これは最低限の文法と単語の知識があれば、辞書を駆使する事で絶対に何とかなります。
ただし、日本語→英語という作業においてはフリーの翻訳ソフトに頼り過ぎるのは危険です。
本当に慣用句とか成句、スラングにとことん弱いんです、アレ。
それよりも、日頃から海外のサイトを読んでそれっぽい言葉を見つけておいたり、
海外から送られてきたメールに書いてある事を参考にする方が良いでしょう。
雰囲気を掴むだけなら書く事より読む事の方が楽ですし(正確に訳そうとすると話は別ですけど)、
“you'll receive a notification when this order is placed in the mail to you.”なんて感じの
簡単な注意書きの中にも文法などで迷った時に頼りとなる答えがたくさんあろう事かと思います。
で、次は英語を日本語に訳して相手の返信を理解する作業という事になりますか。
上では散々に言っちゃったフリーの翻訳ソフトですが、英語→日本語の時は結構イケます。
少なくとも雰囲気は掴める。実は、アレって長い文を入れないのがコツの1つなんですよね。
短いセンテンスなら意外と使える答えを返してくれる事も多いです。
あらかじめ文全体の大まかなイメージを掴んで、適当な文節で区切って訳すと吉でしょう。
それと、“that”とか“what”とかの関係代名詞をなるべく入れないようにすると良いかも。
まぁ、でも翻訳ソフトに頼りすぎると危険ってのは、こちらにも言える事です。

あー、上の文章で少しハードルが高そうだと思ってしまった人がいますかね。
上のは只の豆知識みたいなものです。どうぞ怖がらないで下さい。
ここでは間違いを極力少なくしようとする努力も必要でしょうけど、
自らの拙い英語を過度に恥じない気持ちこそが重要なんじゃないでしょうか。
向こうも日本人からのメールって事で多少は大目に見てくれる事だと思います。
大目に見てもらえる事に甘えずに研鑽を続けていく姿勢を持つ事が出来ればOKですよ、きっと。
その研鑽を継続して続けていく事で、英語力は自然と身に付いていく物でありましょう。

インターネットという科学が生んだ引き篭もり製造装置…じゃなかった、
インターネットという科学が生んだ偉大なる文明の利器を使えば、
海外のバンドとでもコンタクトを取るのはそんなに難しい物じゃありません。
自分には、まだまだ連絡をしてみたいバンドがたくさんありますし、
連絡をしてみたバンド(そして、幸運にも返事が色好い物だったバンド)の中には、
これからサイトの方で面白い事が出来るかもという予感をビシビシ感じている物も多々あります。
そのどれもが、まだ道半ばの状態ではありますけど、これから実現に向けて頑張っていきたいです。
そう言えば、こないだShermerというバンドのメンバーから
“君のサイトを見たよ!”という旨のメールが送られてきたのですが、
実は、その少し前にPeace Of Breadのツチヤ氏からカッコ良いバンドがいるってんで
そのバンドの事を教えて貰っていた所だったんですよ。事実は小説よりも奇なりって感じ。

さてさて、長い長い文章はこれにて終わります。
今回は書くのにすごく苦労しました。…と言うより書くのに迷いがありました。
何しろ、まだ自分も言いたい事を英訳する作業に悪戦苦闘している真っ最中でありますし、
いざ返事が来たら今度は書かれている事を汲み取る作業に四苦八苦しているんですから。
そんな自分が偉そうに海外とのバンドのやりとりが云々なんて書くのは
本当におこがましいという逡巡があった事は大いに筆を遅らせる原因となったと思います。
でも、自分が好きなバンドとコンタクトを取る作業は本当に楽しいですよ。
バンドの今後の予定を教えてくれてテンションが上がる瞬間や、
その事をサイトで記述して反応があった時の喜びは何物にも代え難い。
そして、何よりも一番大切なのは好意を持っている事を相手に伝える勇気です。
意中の人に付き合って欲しいって告白するのと一緒ですね。
奥手だから(英語が使えないから)と言って何のアクションも起こさないままじゃあ
いつまで経っても楽しい事にはなりっこないって寸法ですよ。
某漫画にいわく、“なぁ、告白するってどんな感じだ?”、
“告白した後、ちょっとだけ後悔する。けど、しないと一生後悔する。そんな感じかな。”
何とも素敵ですね。でも、引用元は秘密のままにさせて下さい。何故なら18禁のアレだから。
そんな訳で、皆さんもレッツ・チャレンジ!ご健闘をお祈りしていますよ。

Take it back, it's too late to say those words.