続き…

第三世代、つまりChopper、Broccoli以後から現在にかけての
UKメロディックにはUSのPop Punkからの影響が感じられるバンドが多いです。
代表例としては、W.O.R.M.、Pinto、Beauty School Dropout辺りが挙げられましょうか。
また、DugongやJoe Ninety辺りは第一世代のSnuff、Leatherfaceから直に受けた影響ではなく、
第二世代に当たるChopperやHooton 3 Carなどからの影響が色濃い音となっています。
…Dugongは、アルバム出す頃にはエモっぽくなっちゃってましたけど。
V.Aだと「Hanging Out With The Stupid Kids」、「Erdata Ishee」辺りが代表例と言えましょう。
もちろん、この第三世代も全てのバンドが上に書いたような感じと言う訳ではなく、
RopeやDinaみたいに“正統派UKメロディック”の系統を受け継ぐバンドもたくさんいますよ。
(他の場所でも書きましたが、自分にとっての“正統派UKメロディック”ってのは、
よく言われているBlockoではなくRopeやDinaみたいなバンドを指します。そりゃあ、Blockoも好きですけど。)

さて、昨今における印象的な出来事に、Crackleと並ぶグッド・レーベル、
Rugger Bugger Discが2003年をもって活動を停止した事が挙げられるかと思います。
このRugger Bugger、Wat TylerというバンドのSeanという人物によって運営されていたのですが、
リリースには結構当たり外れがあって、まるでWat Tylerの音源をレーベル運営に当てはめた感じでした。
これで、古くからのレーベルで未だにガンガンとリリースを続けてるのは、
(途中、活動を停止していた期間はあったものの)Boss Tuneageくらいとなってしまいました。

その事に直接起因するのかどうかは分かりませんが、第三世代以降のバンドは
自らレーベルを作って自分達や、その仲間のバンドの作品をリリースしている事が多いです。
例を挙げると、W.O.R.MのS.I.D Recordsや、Los DestructosのSelf Destruct Recordsとか。
Goober Patrolも解散してからはThem's Good Recordsにて同胞のリリースを活発にしてるし。
いや、それ以前の世代にもHooton 3 CarのRumblestripっていう良いレーベルがあったから、
これも、前はああだったけど、最近はこうだとかいうような事は一概には言えないかもしれませんけど。
でも、ここら辺はテキスト其ノ一での表のリリースフォーマットの傾向とも関連があるかと思います。
CrackleやRugger Buggerなど、老舗のレーベルの活動が停滞した結果としてリリース元の細分化が進み、
コストの安いCDというフォーマットが選ばれる事に帰結する、と。…なんてのは、少し穿ち過ぎた見方でしょうかね。

近頃は“最近のUKのバンドは元気が無い”という言葉をよく目にします。
でも、不毛だと思われている最近のUKにも良いバンドはたくさんいますよ。
斯く言う筆者自身も最近までは、ここで分類した第一世代、第二世代にドップリだったんですけども。
ようやく最近になって聴き始めたという状況で情報が不足していたため、
開設当初現在での紹介は避けざるを得ない事となりましたが、
現役でバリバリ頑張っているバンドも近々の内に紹介できれば良いなと思っている次第です。

Take it back, it's too late to say those words.